「多摩ものづくり未来応援塾」1期生有志が「アナログ・レコード愛好家向け商品開発」に挑戦
  • 2026.6.19

★多摩ものづくり未来応援塾・活動レポート

卒塾生たちの熱い挑戦!
1期生が挑んだ「企業間連携」の製品開発ストーリー

「多摩ものづくり未来応援塾」は、学びの場で終わりません。卒塾後、1期生の有志たちが自発的に立ち上がり、ひとつの熱い製品開発プロジェクトが始動しました。東京都商工会連合会(都連)と多摩ものづくり応援団が「グループ研修支援事業」で伴走した、その激闘の舞台裏をレポートします!

【Episode 1】講師のひと言から始まった、予測不能なプロジェクト

始まりは、第5回応援塾(令和7年1月16日)を担当した講師からの、ある熱い提案でした。

「塾生たちから『何か面白いものづくりをしてみたい!』という強い意気込みを感じる。卒塾後のゼミ活動のような形で、製品化に向けたPBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)を立ち上げ、企業間連携での製品開発に本気で挑戦してみてはどうか?」

この提案に1期生からも「ぜひやりたい!」と手が上がり、令和7年7月25日、総勢8名のメンバーによるプロジェクトが正式に始動しました。
その名も、多摩のものづくりNo.1を目指す志を込めた、「TM1(ティーエムワン)プロジェクト」です。

🎯 講師から突きつけられた開発ミッション

「アナログ・レコード愛好家向けの商品を開発せよ!」

ゴールは、令和8年2月のビッグイベント「第22回たま工業交流展」での成果発表。メンバーは4つのチームに分かれ、それぞれの技術を結集させることになりました。

▲ 多摩地域から集まった、高いポテンシャルを持つTM1の精鋭たち

【Episode 2】未知への挑戦、精度へのこだわり

ものづくりのプロである塾生たちですが、今回のテーマは極めてディープなオーディオの世界。各チームは、これまでにない試作開発に没頭します。

🔊 金属製スピーカーチーム

航空機部品にも使われる最高硬度のアルミ素材「超々ジュラルミン」を贅沢に使用。不要な共振を徹底的に排除するため、精密切削によりミクロン単位の寸法精度で削り出しました。
映画や音楽に圧倒的なスピード感と豊かな響きを与える「バスレフ型」と「バックロードホーン型」の2種を完成させました。

🎛️ ユニバーサルカートリッジチーム

様々な交換針(スタイラス)の角度を適切に調整して取り付けられる、好みの組み合わせを楽しめる革新的なパーツを開発(金属製・樹脂製の2種)。
しかし最大の問題は、「チーム全員がレコードプレーヤー未経験」だったこと。講師の厳しい指導のもと、一から仕組みを学ぶ泥臭いスタートとなりました。

▲ 技術の粋を集めた、金属製スピーカーとユニバーサルカートリッジの試作品

【Episode 3】大舞台での成果発表、精度へのこだわり

いよいよ迎えた「たま工業交流展」。しかし、その舞台裏では、企業間連携ならではのリアルな試練が待っていました。

それぞれの会社で本業を抱えながらのプロジェクト。各チームの試作品の完成時期がズレてしまい、プロモーションチームのパンフレットやポスター制作が展示会の直前に集中するという事態に陥ってしまったのです。

⚠️ リアルな活動だからこそ得られた「反省点」

単一の企業内とは違い、複数の企業が連携するプロジェクトでは、全体の進捗管理と「情報の足並み」を揃えることの難しさを痛感。これぞ、教科書通りにはいかない実戦(PBL)の学びそのものでした。

しかし、直前のピンチを救ったのは、まさに「応援塾で培った仲間同士の強固なチームワーク」でした。全員でカバーし合い、たま工業交流展の都連ブースには見事に美しい試作品とプロモーションツールが並びました。来場した多くの専門家やバイヤーから、多摩のものづくりの底力に高い評価と歓声が上がったのは言うまでもありません。


卒塾はゴールではない、ここからが「新時代」の始まり。

今回生まれた「企業間連携」という名の化学反応は、これからの多摩地域を支える大きな種火となりました。
東京都商工会連合会と多摩ものづくり応援団は、挑戦を止めない1期生、放置せずこれから集まる未来の塾生たちの成長を、これからも全力で応援し続けます!